黒く絵を塗りつぶして、大人になる

今日も黒く絵を塗りつぶした。うまくかけなくて、絵が見えなくなる迄塗りつぶす。

ノートは黒く塗りつぶされた絵でいっぱいだ。今迄もそうやってきた。そうやって、わたしは大人になった。

テレビの明かりだけで過ごしている。まぶしくて、カーテンのすきまから見える今日という日を受け入れるのを、拒んでいる。明かりをつけて、今日という日を迎え入れるのを、拒んでいる。

昨日は何をして、何の服を着て、何を食べたっけ。毎日、同じことの繰り返し。やることがないから、恋愛をして、やることがないから、日記を書いたり、する。

ずいぶん昔のことだけれど、わたしが閉じこもってから7年経つことに気づいた。家からでない、という意味ではなく、(実際あまりでていないが)何を閉じ込めたかというと思想を閉じ込めた。経験や勉強は穢れだと思ったから、思想を閉じ込めた。いっさい情報に触れず誰とも接触しないようにした。傷つきたくないからという、自分かわいさで。あのときからわたしは全く変わっていない。もう7年か、とおもうほど、季節が過ぎ去るのが早い。時間が止まっている。季節だけが、わたしを通り抜けていく。

それをやめられる日を待っている。見えない敵と戦っている。冬はまだ長い。また絵を黒く塗りつぶした。