ひとりみ

ツイッターで同い年の女の子が、旦那という言葉を使っていて結婚っていいなとちょっと思った。特別な相手がいて特別な関係であるということ。特別な名詞で呼べる心強さがあるということ。わたしも結婚したら、一人でいる恐怖や不安から逃れられるだろうかなんて思ってしまう。周りはどんどん結婚の話が出てきていて、昔から知っている友達が結婚することで幸せになってくれるとしたら、自分のことのようにうれしいんだなと気づいて、温かい気持ちになりつつ、わたしだって25になるんだし、ちょっと焦ったり、する(弱音を吐くと、特定の相手を選んでずっと寄り添うなんて考えられないし、そもそもわたしなんか、選んでもらえないんじゃないかとすら、この腐った遺伝子を残すなんて、とすら、おもってしまうのだ)。

ねむれなくてたばこに火をつける。今日は弱音を吐くよ。引越しの前はどきどきや、わくわくよりもただただ不安しかなくて、ちょっと感傷的な気持ちになりながら、プチプチにお気に入りのティーカップやら、古い人形やらを包んだ。今年は引越しが多い年だ。男に頼っていたせいでジゴロみたいになっちゃって、色んな町を転々とした。また3度目の引越しの前になって、ダンボールをガムテープでとじる行為を繰り返す。慌ただしさの中で一人かなしい気持ちになりながら。鼻の奥がつんとする。わたしは一人になることを決めた。今日は弱音を吐くよ。男に頼って生きるのやめなよって言われたことがある。確かにその通りなんだけど、誰かしらいてくれないと、と、思う気持ち、さみしいと思う弱さを、一人で抱えきれないんだ。そんななまえのない何かを紛らわすため、またたばこに火をつける。吸って吐くだけ。やっぱり、屋根裏部屋で一人で眠るのは、さみしいんだろうか、そう考えると不安でねむれない。灰皿を買わなきゃ。それから、好きな色のソファも。好きなものがあれば、ちょっとは満たされるのかと、そんなことないだろうと思いつつ、ちょっとでも孤独や不安をしらみつぶしにしていく。たばこはやめられない。美味しいとか、すっきりするとかいうよりわたしにとっては孤独を満たすための行為かもしれない。そのあとでピアノをちょっとだけ弾いたの。懐かしいショパン夜想曲。これだって、孤独を埋めるための苦し紛れの行為、かもしれないね。

最後のキスはやさしかった。弱々しいほどの、唇だけのキスだった、また一人の生活になるということや、彼はとてもやさしかったということが、辛すぎて、心がズキズキするものだから、気づかれないようにこっそり泣いたんだ。そんなありきたりな話。